「魚匠」という言葉はまだあまり知られていません。
「魚」の「匠」と書いて「魚匠(ぎょしょう)」。
「匠」とは職人、技術にすぐれた人を指します。
それは
・ただ魚を売る人
・ただ魚を調理する人
そのどちらでもでもありません。
・魚の目利きから
・その魅力を最大限に引き出す調理法
まで、魚のすべてを知り尽くした
「市場と食卓を繋ぐプロフェッショナル」
のことを指しているです。
私が「魚匠」を名乗るのは
「魚を知り尽くす魚匠が、食卓に最高の一食を」
という想いから。
その想いを形にしたのが、私自身が目利きから調理まで手掛ける「魚匠の逸品」なのです。
魚匠の仕事①:市場で命と向き合う
魚匠の朝は、市場で始まります。
しかし、それは単に魚を仕入れる作業ではありません。
全国各地から届いた、その日の最高の魚たちと真剣に向き合い目利きする。

それは魚一匹一匹がたどってきた旅に想いを馳せ、その日の最高の状態を見極める、海の恵みと対話する時間とも言えるのです。
魚の旬は、カレンダーだけでは計れません。
同じ魚でも
・どの港で?
・どんな漁法で?
・どんな餌を食べて育ったか?
などで、その味わいはまったく異なります。
表面からは見えない
・魚の身質や脂の乗り
・旨味や鮮度
を見抜くには、長年の経験と、魚に対する深い愛情が不可欠なのです。

例えば、天然の鯛。
一般的には春の桜鯛、秋の紅葉鯛が美味しいと有名。
しかしその時期でもやせて脂も味気もない鯛がいます。
逆に夏場でも脂ののった甘味たっぷりの鯛もいます。
・産地
・肥え方
・その時期に美味しい大きさ
・食べてるエサなど
一匹一匹手に取って、その生命力と向き合い選び抜いた「これや!」と惚れ込んだ魚だけを、皆さんの元にお届けしているです
魚匠の仕事②:料理人の技で魚を昇華させる
仕入れた魚は、私が総料理長を務める料理店の厨房へ。
ここで、魚の魅力を最大限に引き出すための「ひと仕事」を加えます。
魚本来の美味しさを何倍にも引き上げる。
料理人としての私のプライドをかけたひと手間です。
さらに、季節が巡るごとに最高の恵みをお届け。
・旨さがピークに達した地たこを丁寧にゆで上げ
・新鮮なイカを一夜干しに
・“プレミアさわら”は、塩たたきで旨味を凝縮
・トロのように脂がのったカマスを干物になど

私が目利きした最高の魚を、その魚に最もふさわしい技で料理することで、一口ごとに感動が広がる至福の味をお届けしています。
また、こだわりの調味料を駆使して造る
・魚のために造った塩麹
・秘伝の味噌床
・旨味あふれる煮付けだれや照り焼きたれ
なども、私の料理人としての技術と経験の結晶です。
特定の時期にしか出会えない、一期一会の逸品。
その日、その時、一番美味しい状態の魚を、最高の形でご提供します。
魚匠は、単に魚を届けるだけではありません。
お客様一人ひとりの
「美味しいものに出会いたい!」
という想いに応え
・魚との特別な出会いと
・忘れられない食体験
をお届けするのです。
「魚を知り尽くす魚匠が、食卓に最高の一食を」
この言葉に込めたのは、ただの美味しい魚ではなく、皆さんの食卓に「安心」と「感動」、そして「特別な時間」をお届けしたいという私の願いです。
魚匠として、私はこれからも魚のすべてと向き合い、その魅力を皆さんの食卓へ届け続けます。